女生徒百八十人に利尿剤を飲ませてみた。

 聖ユリア女学院は全寮制で、中等科高等科あわせて全校生徒百八十人が共同生活を送っている。それぞれ個性はあるが、入試面接官の趣味なのか、選りすぐりの美少女ばかりだ。
 その寮で、私は寮母の一人として働いている。三度の食事の支度から公共部分の清掃までなんでもやらされるが、働くことは喜びだ。特に更衣室や大浴場の清掃は愉しい。私のトイレ掃除は、時間はかかるが評判がよく、「舐めるように綺麗にする」と言ってもらえる。
 女同士だから、特別に警戒もされない。若い女の子だけを偏愛する私は、ここに職を得て本当によかったと思っている。
 ところで、現代はネット経由でなんでも手に入る。いままで超小型カメラを何台も手に入れてきた。今回は、ちょっと危ない橋も渡ったが、ある薬剤を手に入れることができた。余裕を見て二百人分の一括購入だったから、相手も特別に割引してくれた。
 その薬剤を粉末にして、昼食のスープに混入する。
 午前の授業を終えて食堂に集まってきた制服姿の女生徒たちは、なにも知らずに、おいしそうにスープとサンドイッチの昼食を食べ進んでいった。
 まだ食事中だというのに、何人かの生徒が立ち上がり、食堂を出てすぐのトイレに駆け込む。がっついて食べる、マナーも知らない、行儀の悪い子たちだ。そういうのは無視することにしている。
 ただ、効果は確認できたわけだ。あとは、待つだけ。
 やがて、食堂全体がざわついてきた。おしゃべりが多いのはいつものとおりだが、その雰囲気がなんとなく違う。浮き足立っている、というのか、早くこの場から移動したい、という意思が感じられる。
 今度は食べ終えた子から順に、トイレに駆け込んでいく。十しかない個室は、すぐに満杯になるはずだ。
「あーもう、なんで急に」
「まだ? 早く出て」
「せかさないでえ」
 やがて、百八十人のほとんどがトイレに向かい、列を作る。ふだんは十室で百八十人の用が足りるのだが、寮生全員が並ぶ事態は想定されていない。
「なにこれ。なんでみんなこんなに」
「どうでもいいよ。とにかく早く」
「あたしもう、いっぱいいっぱいだよ」
「まだ空かないの?」
 いったん用を済ませて出てきた生徒も、すぐまた後ろに並び直すから、ちっとも列は減らない。
「わたし、もうギリギリ。先に使わせてくれない?」
「なに言ってんのよ、みんなギリギリなのよ」
「そんなぁ」
「あーっ。もう。あーっ」
「うるさいっ」
「声出せば、気が紛れるかと思って。あーっ」
 ほぼ全員が、無意識のうちに、股間を押さえて腰をくねらせている。制服姿の女学生百八十人が揃って。
 大成功だ。強力利尿剤の効果は、抜群だ。
 そしてさらに、物事は私の予想を超えて進んでいった。
 一人のおとなしそうなショートカットの中等科生が、ゆっくりと、体をかがめていった。
「あっ。あ……ああ、あっ」
 かすれた声とともに、その足下にゆっくり、水たまりが広がっていった。
「きゃっ」
「やっちゃったあ」
 絶叫とともに、周囲の女生徒たちが飛び退く。広い空間の中心で、しゃがみこんだ女の子が一人、しくしく泣きはじめた。
 私はあわてたふりをして、バケツと雑巾を手に駆けつけた。モップではなく手袋もしない、素手に雑巾だ。
「だいじょうぶ。だいじょうぶだから、ね? 泣かないで」
 泣きじゃくる女の子をなぐさめながら、床の水たまりに雑巾を浸す。液体をしみこませてはバケツに絞りながら、その温かさを体感し、かすかな湯気や立ち上る匂いを、ひそかに胸いっぱい吸い込む。
「ありがとう……すみません」
 ようやく少し落ち着いたのか、女の子は私に礼を言った。だがまだしゃがみこんだままで、白い、かすかに黄色くなったパンツがスカートの中から丸見えだ。その布は濡れてへばりつき、股間の形まで確認できそうな気がした。
 できればその部分まで拭いてやりたかったが、さすがにそれは許されない。
「どうする」
「どうするって。あーっ」
「このままじゃ、わたしらも洩らしちゃうよ。お洩らしだよ、中学生になって」
「んなこと言ったって。あーっ。順番、あと十人ぐらいかな。あーっ」
「いちいちうるさいってば! ……あっ」
「どうしたの」
「いえ、その、なんでも。なんでもない」
「ちょっぴり、あーっ、やっちゃった? そうでしょ」
「そんな……そんな、わけ、あるはず、ないじゃん。あんたこそもしかして、『あーっ』とか言うたびに」
「んなことしてたら、あーっ、いまごろ、ぱんつびっちょりだよ、あーっ」
「そうだね。そう……あっ。くっ、ん」
「あーっ。もうやばいよ、声出してもごまかせなくなってきた」
「どうする」
「どうする」
 抱き合って腰を震わせる女学生たちの姿は、異様な興奮を誘う。
「いやあーぁっ」
 やがて、二人目の犠牲者が出た。以前から目を付けていた、ロングヘアが上品な高等科の生徒だ。スカートを押さえ、両膝をくっつけてかがみ込んでいるその足下に、あのかぐわしい水たまりが広がる。
 私はよだれが出るような想いで、彼女のもとに駆けつけた。
「だいじょうぶ。だいじょうぶよ」
「すいま……せ、っ」
 優しい言葉をかけると彼女はくずおれ、しゃがみこんだ。膝は揃えているがパンツはわずかに見える。
 その中心がかすかに盛り上がったと見えると、すぐにまた生ぬるい液体がしたたり落ちてきた。
「あの、すみま、ごめんなさっ」
「いいの。いいのよ」
 これでいいのだ。美少女が排泄する瞬間を、布越しとはいえ目撃しながら、私も股間を熱くしていた。
「いいの。出しちゃってね、遠慮せずに」
 ほんとに、遠慮してほしくない。
 こんこんと湧き出る泉の周辺に、私はポケットから出したハンカチをあてがった。本来許されないことだが、どさくさまぎれというやつだ。ぬぐってやるふりをしながら、たっぷりしみこませる。下着の表面まで布地を走らせる。
 このハンカチは持って帰って、大事にしよう。
 一山終えて、私の下着もぐっしょり濡れていたと思う。
 周辺ではまだ、スカートを押さえて飛び跳ねる女子、がくがく震える女学生、抱き合ってお互いの太腿に股間をなすりつけあう女生徒たちなど、素晴らしい光景が展開されている。
「どうする」
「どうする」
「これ以上、寮母さんに迷惑掛けるわけには」
「わかってるけど、どうしようもないじゃない」
 その中の一人、確か演劇部で下級生に人気のある高等科の生徒が、ふいに駆け出した。
「あーっ、もうしょうがない。洩らすよりましっ」
 トイレからすぐの裏庭に走り出た彼女は、そのまま後ろ向きにスカートをめくりあげ、パンツを下ろすと同時にしゃがみ込んだ。
 こちらからは丸見えの位置だ。真っ白なお尻が目にしみる。
 じょおおおおーっ。
 解放感とともに、彼女は天を見上げ、ため息をついた。
「お姉さま……」
 彼女にあこがれていたらしい、下級生の一人がつぶやく。しかし大半は、彼女の行為に目を輝かせた。
「その手があった」
「でも、どうする。みんなから見られて」
「背に腹は代えられないでしょっ」
 我先に裏庭へ駆け出した少女たちは、いっせいに下着を脱いで、思い思いの方向にかってしゃがんだ。
 そして一斉に、放出が始まる。
 その数、およそ百五十人。
 美少女たちの、むき出しのお尻と、太腿と、下腹の翳りと、恥ずかしげな、しかし解放された表情が、見放題だ。
 一陣の風が吹き、さわやかな香りを運んできた。
 私は、立ちすくんでその光景を眺めながら、軽く絶頂に達していた。
 
 計画の第一段階は、大成功だった。
 そしてさらに私は、別の薬剤も手に入れている。
 超強力下剤を、二百人分。

〈続く?〉

2014/01/29執筆
安東熱志

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